トランプが国際刑事裁判所(International Criminal Court: ICC)の赤根智子所長らに対し、制裁を科すと発表した。ICCは常設の裁判所で、国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪、集団殺害犯罪、人道に対する罪、戦争犯罪に問われる個人を訴追する。ICCはロシアのプーチン大統領(ウクライナの占領地から子どもを連れ去った戦争犯罪の疑い)、イスラエルのネタニヤフ首相(民間人への攻撃を意図的に指示した戦争犯罪、生命や健康といった基本的人権を奪った人道に対する罪の容疑)に逮捕状を出している。トランプ大統領はそれが御気に召さないようである、しかし世界中の心ある人は赤根智子所長を強く支持されている。日本の高市総理は25日、「日本の立場と相いれず、大変深刻に受け止めている」と表明した。なんとも弱腰な対応である。 先日ニュースステションは赤根所長とのインタビューを20分近く放送した。国民に事態を知らせる見識ある行動と受け止めた。日本国民は赤根さんを断固支持している。
日本の夏の気候は完全におかしくなった。西日本は40度近い猛暑、東日本はゲリラ雷雨で河川が氾濫し「毎日命を守る行動」をとるように警報が出る日々だ。ヨーロッパでも猛暑で山火事が頻発し、大きな川もひやがっているという。8月26日、ネパールと中国の国境付で大規模な土石流が発生し、多くの家や橋を破壊し、道や人を飲みこんだ。災害の全容はまだ明らかになっていないもの氷河と断崖の一部が崩壊し、ギザの大ピラミッド70個分に相当する氷や土砂が落下、一気に川を流れ下ったとみられる。テレビで流された映像はすさまじい土石流である。現在の時点で955人の死者、4400名の行方不明者と報道されている。
気候学者のマィケル・マンは「気候変動によって、異常気象事象の頻度が高まっていることに疑問の余地はない。温暖化が急速に進む今、氷河の崩壊という現象は珍しくなくなっている。人為的な気候変動により、氷河はこれまでにないペースで融解している。山上にある氷河が崩壊すれば、当然その下にあるものは破壊される」と。素人の私もそのような事態を認識していた。
世界の平均気温は、産業革命前と比べてすでに約1.1℃から1.6℃上がったとされています。この程度の気温上昇で現在の異常気象が起こっている。2050年ごろには産業革命前と比べておおよそ1.5〜2℃前後の上昇が見込まれている。この温度になったら想像を絶する異常気象が起こると予想される。気候学者の示すデータは深刻である。それゆえパリ協定が結ばれた、この科学の示すデータを無視している政治指導者トランプ、プーチン、習近平らはこの地球の破壊にどう向き合うのか。私は温暖化対策に取り組まないのは犯罪であると思う。
令和8年9月4日
国立病院機構指宿医療センター 総合内科
中 村 一 彦






