農園に行くのにいつものようにバスに乗った、乗客は私一人であった。夏休みになったのでいつも乗ってくる学生も乗ってこなかった。いつものように一番前の席、運転手さんに近いところに座った。運転手さんが話しかけてきた「今日は乗客あんた一人きりだね、貸し切りだよ。乗客がいないと張り合いがないね」「いつも乗ってくるけど毎日出かけるのかね」などと雑談をした。そのうち私物の中から袋を取り出し、これあげるよと頂き物をした。中にはオクラが入っていた。自分の農園で取れたのだという、バスの運転手さんから初めて頂き物をした。夜ゆがいて、おいしく頂いた。
今回の熊本地震も言うまでもなく、完全な天災だ。しかし、ネット上には人工地震だという説を流布する輩がいる。地震学者たちによると「地震の震源は、一般的に地下10kmより深いにある、自然地震と見分けがつかないような人工地震を起こすとすると、まずは深さ10kmくらいの孔(あな)を掘る必要がある」「深さ10㎞の孔を掘ろうとすると、高さ数十mのやぐらが必要だ。そのようなやぐらが特定の場所に存在し続けることになるので、これを隠し続けるのは難しい」「しかも孔を掘っただけでは地震は起こせない。深さ10㎞くらいの孔を掘り、そこで大規模な核爆発を起こす必要がある。地下深くで、このような核爆発を起こす技術は確立されていないし、多量の核爆薬を秘密裏に準備するのも極めて困難だ」「一つ一つ考えていけば、自然に起きる地震と同じような大地震を誰にも知られずに人間が引き起こすことは極めて困難だ。こうした地震の本質が、社会に十分には理解されていないことを残念に思います」と。無責任な説に惑わされてはならない。
地球という星の成り立ち、構造からすると地震は避けられない天災だ。ただ被害を少なくする建物の耐震化などの対策は必要である。現在の科学では地震の発生を予測することは困難だ。この星に住む人類の宿命だろう。一方、戦争、核兵器の使用は完全な人災である。核兵器を作ったのもその使用をしたのも人である。それならそれは止められるはずだ。8月は広島、長崎に原爆が投下され20万人が亡くなり、その後、原爆の後遺症に長い事苦しめられている。原爆という人災は人が起こすのだから、当然阻止できるはずである。しかし、残念ながら核兵器の使用を禁止する条約は実現していないし、ロシアのプーチンはその使用をほのめかしている。
この夏の猛暑とゲリラ豪雨は大きな被害をもたらしている。これらは天災であるが、その背景に地球温暖化の進行がある。気象学者はこのような被害が発生することを予測・警告していた。地球温暖化進行を阻止するため、パリ協定が結ばれたが、トランプはそれを破棄している。このままいけば本当に地球は人の住めない星になってしまわないか、心配だ。
令和8年8月21日
国立病院機構指宿医療センター 総合内科
中 村 一 彦






