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指宿 菜の花 通信(No303) 田舎医者の流儀(278)・・・地震

 7月28日午後4時半頃、自宅にいたら強い地震を感じ、感覚的には5強位かなと思った。私の自宅は鉄筋なので今まで地震で揺れを感じることは少なかったが、今回は揺れが酷かった。トイレに置いてあったガラス製の花瓶が落ちて割れてしまった、こんなことは初めてであった。このたびの熊本地震では8月1日時点で、地震との関係を確認中の2人を含め36人が死亡、重症9人で、人的被害は計138人に増えた。判明した住家被害は1543棟で、うち全壊は182棟。巨大な煙突が倒れ、崩れた建物に11人が閉じ込められた日本製紙八代工場(八代市)では救出が完了したが、9人の死亡を確認。地震後に爆発が起きたイオンモール熊本(嘉島町)では12人を救出し、うち7人が死亡。取り残された人がいないかの捜索が続けられている。

 道路が陥没し高速道路も通行不能、九州新幹線も復旧の見込みが立っていない、停電・断水も広範で起こっている。阪神淡路大震災1月、東北大地震3月、以前の熊本地震4月、能登半島地震1月で、こんな酷暑下の地震は経験していない。私は以前、寒い時に地震が起こりやすいのではと調べたことがあったが、もちろんそんなことはない。熊本地方は連日の猛暑で避難生活の困難さが報道されている、水も電気もない中で災害関連死の増加が懸念されている。

 8月の始め、熊本ではかつて経験したことのない40度超えの猛暑になった、連日の猛暑で復旧に従事する人々の苦労は計り知れない。82歳の老夫婦である私達がこんな災害に出会ったどう対応するのであろうか、想像もつかない。連日の猛暑は日本だけではない、ヨーロッパも猛暑に見舞われ、フランス、スペインではひどい山火事が起こり、鎮火の見通しも立っていない。世界中が熱波に襲われている。まともな気象学者・気象担当者は「地球温暖化」の影響と考えている。人々の英知でまとめた「パリ協定」をかなぐり捨てている人がいることは信じられない。  

 最近、戦争が温暖化を促進することが強調されている。戦争は軍事活動やインフラ破壊を通じて多量の化石燃料を消費し、世界の温室効果ガス排出の数%規模を占めうる重大な地球温暖化要因と考えられる。ただし正確な排出量は、データ不足(軍事機密)によりわからないという。軍隊や戦争では次のような場面で大量の温室効果ガスが出る。戦闘機や戦車、軍艦の燃料消費、軍事物資の大量輸送、爆撃やミサイルによるインフラ破壊の復旧工事、これらは民間の省エネ努力とは逆方向の、大きな排出源になる。戦争によって森林や農地が焼ける、石油施設や工場が炎上するなどが起きると、CO2排出が一気に増え、吸収源の森林も失われる。トランプ、ネタニヤフ、プーチンは地球環境破壊の最前線にいると言わざるを得ない。

令和8年8月5日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦