21世紀4半世紀が終わろうとしています、皆さんにとってはいかがな年でしたか。私は6月に膀胱がんが見つかり切除手術を受けました。もともとPSAが高くて定期的に検査を受けていましたが、6月は腹部エコーも受け、そこで膀胱がんが見つかりました。血尿が出るとかの症状があって検査したわけではなく、前立腺のフォロー中に偶然見つかりました。幸いにして膀胱鏡で切除できる範囲で6月に入院して、膀胱がんの切除、前立腺生検を受け、前立腺にもがんが見つかりました。一挙に2つの「がん持ち」になりました。12月に6か月後の検診を受け、再発の兆候はなく一安心しました。ただ、前立腺がんの治療で女性ホルモン療法をしていますが、この副作用で血糖のコントロールが悪くなり、今その対策に追われています。
この年になり、耳が聞こえにくくなり不自由になり、補聴器を使おうかと考慮中です。歩くスピードが遅くなり、なんだか取り残された感じです。それでも1日5~6000歩は歩いています。意識して大股で早く歩くように心がけています。記憶力は日々衰えていますが、大事なことはメモして対応しています、携帯のメモ欄に書き込むと便利です。ゴルフは下手になりました、飛距離が落ちるのは年相応で仕方ないと諦めていますが、アプローチ、パターまで下手になるのは納得出来ずにいます。週一は仲間とラウンド出来ていますので、まあ良いかと自らを慰めています。今年の夏は暑く、ハーフで止めた事が2回ありました。今まで無い事だ、無理はしまいと心がけています。
指宿医療センターでの診療を4月から週一にした。診療は苦になりませんがJR通勤が億劫になり週一にしました。先日80過ぎのご夫婦が診察に見えました。奥さんが「少しの労作でセーセーして息苦しい、今まで出来ていたことが出来にくい、物覚えも悪い」との訴えでそれなりの検査をしましたが、大きな異常は見つかりませんでした。
「はいどこも異常ありません、特に薬もありません」で終わったら、患者さんは途方にくれるでしょう。こちらも老年ですから患者さんの訴えに共感出来ます。「呼吸機能をよくする薬はありません。息を吐く練習をして下さい、坊さんは読経の際長く深く息を吐きます、長生きの要素と考えられています。長く息を吐くようにしてください、それしか呼吸機能を改善する方法はありません」と話しました。物忘れは脳機能の問題ですので「脳の血流を増やすように生活してください、これも薬はありません、歩くと脳血流が増えます。一日5000歩、30分ぐらいは歩いてください」と話しました。可能な努力目標を提示した。「3か月位したらまた来てください」と話しました。さてどういうことになりますか楽しみだ。老医は高齢者の訴えに寄り添うことが出来ます、そこで存在感も発揮するようにしています。
令和7年12月26日
国立病院機構指宿医療センター 総合内科
中 村 一 彦
