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指宿 菜の花 通信(No263) 田舎医者の流儀(238)・・・2024年9月

 今年、1月1日に発生した令和6年能登半島地震により甚大な被害を受けた奥能登地方に9月21日、線状降水帯が発生。石川県・輪島市などで、23もの河川が相次いで氾濫した。大雨被害 (10月1日現在)死亡13人 行方不明2人、流出家屋、床上浸水など多数、被害の全容はまだ判っていない。それに断水・停電の地区も多く、生活再建を妨げている。

 なぜ、ここまで被害が拡大したのか。東京理科大学の二瓶泰雄教授は「3つの要因」が重なったという。  1つ目は「地形」、能登半島の河川は「長さが短い、それに加え、山があり、急勾配であるため、上流で降った雨が一気に下流に流れて水位が上昇しやすい。  2つ目は「想定外の雨」、今回は、多くてこれぐらいという計画雨量の2倍以上の雨が降った場所もあった。 3つ目が「地震の影響」。元日の能登地震によって壊れた護岸が、仮復旧のままの状態で、これらの「地形」「想定外の雨」「地震の影響」という「3つの要因」が重なり、被害が拡大したのではないかという。

 先の地震で仮設住宅に住んでいた人達も豪雨で床上浸水に見舞われ、再建されかけた生活がまたもや破壊された。輪島市の坂口茂 市長は1日、石川県庁で開かれた災害対策本部員会議で「地震と豪雨という大きな二重の被害を受けて多くの人が苦しんでおり、心が折れかけている。被災者の支援制度について、これまで以上に手厚い支援をお願いしたい」と訴えたという。なんでまたと言う住民の嘆きにかける言葉もない、自然の猛威に言葉を失う思いだ。

 そんな中、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の活躍は我々に励みを与える。けがの影響で今年度打者に専念した大谷は主にDH1番打者とし今シーズンを戦った。159試合出場、打率.310、197安打、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036と歴史的な数字を残し、チームを3年連続の地区優勝へ導いた。

 本塁打-盗塁の記録は、パワーとスピードを兼ね備えたプレイヤーを表す指標という。40-40はMLB121年の歴史で、大谷選手を含む6人しか達成していない。 50-50は前人未到の新記録、全世界で、達成したのは大谷選手だけ。盗塁の成功率は93.2%(イチローの盗塁成功率は81.4%)、これまで55盗塁以上の選手の中では13年のエルズベリー(カージナルス)の92.9%を抜いて、史上最高だという、圧巻の成功率を誇っている。映像を見ると、走るスピードも速いがそれだけでなく、タッチをくぐり抜ける走塁技術の高さなども専門家は指摘する。すごいね‼。2024年9月はこの二つの出来事で歴史に残る月になった。

令和6年10月4日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦