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指宿 菜の花 通信(No192) 田舎医者の流儀(167)・・・血糖測定

 従来、血糖は針で指先を穿刺し測ってきた。朝起床時空腹時に測定し、糖のコントロール状態を把握し、それを見ながら、食事の量を調整し、月一回位は病院でも採血をしてコントロール状況を見てきた。

 最近、血糖を持続的に測る「リプレ」という方式が実用化してきた。小さな計測器を上腕に張り付けて検出器で測る。小さな柔らかい針が付いていて、そこで組織間液の血糖を感知する。血中の糖濃度と全く同じではないがよく反映しているという。この計測器を使うと、2週間の間持続的に血糖測定が可能になる。

 使ってみると、意外な結果に出くわす。朝起床時は指穿刺で測定した値とリプレの値を同時測定し比較すると、リプレの値が少々高く出る。同時測定した16回全部がリプレの値が高く出た。9回は10以内の差であったが、最大21の差(この一回ののみが20以上)あと6回は10~19の差であった。しかし、これ位の差は許容範囲かと考えられる。

 血糖は食後に上がるのは当たり前であるので、3食後に上がって下がっていく。そこのところが理屈とおりにいかない結果も出てくる。私の場合、昼飯後上がって2時間ぐらいから下がり始めるが4時間後位から何も食事していないのに再上昇がみられる。この傾向は殆ど毎日あるので、確かな事実と考えられる、その原因は説明できない。今は説明できない血糖の動きをするのが糖尿病者の特徴かと考えている。

 夕食後1時間位したら、訓練用の自転車踏みをする。30分続ける、老体には結構な負荷で時々はさぼりたくなる。宴会で飲酒をした時などしないこともあるが、それは月に2~3回だ。あとは頑張って続けている。運動をすると、その直後は血糖が下がる。15回の平均では36下がっていた。運動前血糖が150以上であれば確実に下がっていた。運動前の血糖が130~140の場合、下がらないか、若干上昇することもある。私の場合運動は基本確実に血糖を下げるようだ。

 理解に苦しむのは、お風呂前後の血糖だ。風呂に入った後、血糖は下がるだろうと思っていた。それが、逆に上昇する。前後で50位上がることも珍しくない。15回ぐらい測った結果なので間違いなさそうだ。遺伝子や腸内細菌の違いで同じ食事をしても「血糖値」に違いがあると指摘する学者もいる。私の血糖値に食事、運動その他がどう影響するのか、今後も注意深く観察してみたい。

 

 

令和4年2月17日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦