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第2回職員合同宿泊研修を終えて

 “ コミュニケーションの質が人生の質を左右する ”
 世界的なコーチとして有名なアンソニー・ロビンズの言葉だそうです。
  この方には、クリントン大統領やゴルバチョフ大統領、ダライラマ、ダイアナ妃など世界の 超一流がコーチを受けたそうです。

 6月28日、石本 田鶴子先生を講師に招き、第2回、職員合同宿泊研修をメディポリス指宿で行いました。参加者総数は、84名で昨年の第1回よりも20名多く参加してくれました。今回のテーマは、“ チーム医療を支えるコミュニケーション ~患者さんと信頼関係を築くために ” です。

 石本先生は、日本コミュニケーション能力認定協会のシニアトレーナーで現在、大分を中心に活躍されています。石本先生の最初の問いかけが、“ コミュニケーションの目的は何でしょう? ”でした。 冒頭で紹介したように、コミュニケーション次第で人生が大きく変わることを世界のリーダー達は知っているからこそ、そのスキルを身につけようと必死なのです。因みに答えは、“ 人との関わりの中で、幸せな人生を創りあげていくこと ”でした。

 ここで注意しておきたいことは、スキルとテクニックは異なるということです。
 テクニックは単なるうわべの技術であるのに対して、コミュニケーションスキルは、相手に心をしっかり伝え、信頼関係をつくるために必要な技術です。驚いたことに、人は相手の言葉そのものより、相手のしぐさや話し方に大きく影響されるそうです(言語の影響 7%、非言語の影響 93%)。グループワークで実践してそのことを実感しました。

 患者さんと信頼関係を築くためにまずやるべきことは、最後までその思いを聴くことです。
 “ 結果を残す人は聴き上手 ”  “ 人を動かすには、聴くが9割 ”
 “ 人は信頼できる人の言うことをきく ”
 聴く力が弱いことは、医療人としては致命的です。
 そして日頃から言葉だけでなく、表情やしぐさでも共感してあげることも重要です。
 このようなコミュニケーションを患者さんやご家族に対してだけでなく、職員間でも継続することで理想とするチーム医療ができると思います。

令和元年7月2日

 国立病院機構指宿医療センター 院長
 鹿 島 克 郎