独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

指宿 菜の花 通信(No154) 田舎医者の流儀(128)・・・猛暑

2020年9月4日(金) 菜の花通信

 日本各地で40度近い気温が記録され、静岡県浜松市では8月17日、41.1度とわが国史上最高気温を記録した。アメリカのデスバレーでは16日、日中の気温が54.4℃まで上昇、これは1913年に同じ場所で観測された56.7℃に次いで世界2番目の最高気温となる可能性があるという。世界各地で異常高温が報告されている。鹿児島市でも連日35度越えの猛暑が続いている。

 農園の小屋はもともと駐車場として作られたものを改装し使っている、屋根はプレート引きなので直射光が強いと冷房も効きにくくなり、先日は室内で33.5度まで上がった。こうなるとじーとしていても汗がにじみ出てくる。このままでは熱中症になりそうなので、その後、屋根や前庭に水をまいたり、室内にペットボトルを凍らしたものを置いたりしている。28℃以上になることは何とか阻止している。これ位だと汗をかくこともなく暮らせる。

 連日のニュースはコロナと猛暑が中心だ。猛暑で熱中症が増え、救急搬送の増加を伝えている。熱中症予防のため、適切な冷房の使用などが連日強調されている。そんな中で、私の診ている外来患者さんは熱中症症状を訴える人は殆どいない。診察の初めに「毎日暑いですけど、体調はどうですか」と聞くけど、「暑いですねー、けど気を付けているので、私は大丈夫」と。70代後半のあるご婦人は毎日オクラの収穫に出て、午前中は働いているという。私が心配そうな顔で見ると「暑いけど、上手に働いているの」とケロッとしている。生活者は逞しい。

 ところで、熱中症の診断は意外と難しい。熱中症の診断基準は「暑熱環境に居る、あるいは居た後の症状として、めまい、失神(立ちくらみ)、生あくび、大量の発汗、強い口渇感、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)、頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、痙攣、せん妄、小脳失調、高体温等の諸症状を呈するもので、感染症や悪性症候群による中枢性高体温、甲状腺ク リーゼ等、他の原因疾患を除外したものとする」とある。(熱中症診療ガイドライン 2015)

 例えば、心筋梗塞は症状を裏付ける心電図、血液検査、心エコーなどで客観的証拠が得られれば診断が確定する。多くの疾患はそれを裏付ける客観的所見・証拠があって診断に至る。熱中症の中でも労作性熱中症の場合は暑熱環境の下での労作で上記のような症状があれば診断はし易い。しかし、高齢者の熱中症は症状以外に客観的証拠が得られないことが多い。重症になれば、電解質・生化学検査異常が見られることがあるが、それは稀である。暑熱環境が推察され、倦怠感など不定の症状があれば、熱中症と診断せざるを得ない。客観的指標のない難しさがある。

令和2年9月2日

国立病院機構指宿医療センター 総合内科
 中 村 一 彦


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