独立行政法人国立病院機構指宿医療センター

“ 小規模病院で政策医療は持続可能か? ”

2021年9月1日(水) 指宿メッセージ

 いわゆる政策医療(周産期、小児、災害、感染症など)を維持するためには、病院経営面ではかなり苦しい現状があります。なぜなら、現在の診療報酬体系では十分な収益が得られない部門だからです。大規模病院においては、収益の高い部門が収益率の低いこの領域を十分補うことができますが、地方の小規模病院では必然的に赤字になります。

 政策医療の中でも重症心身障害や神経・筋疾患など慢性疾患に対しては、利用病床を確保し収益を維持できますが、急性期疾患、救急疾患に対応する場合、病床稼動率を維持するためには、かなりの人的労力を要します。また、成育医療(周産期、小児)におけるコストパフォーマンスは低いため、小規模病院で磐石な経営基盤を築くことは至難の技です。

 さて、我が指宿医療センターは、南薩医療圏(約7万人)において救急医療、成育医療、がん診療、循環器・消化器・泌尿器科疾患に対する急性期・慢性期医療と眼科領域を担っていますが、地域の最終的な入院施設としての役割があり、その意味で地域中核病院といえます。
新型コロナウイルス感染症パンデミックの現在、入院治療を行う重点医療機関は指宿地域では当院のみで、小規模ながら必死に地域医療を守っている状況です。

 コロナ感染症収束後の病院経営について議論が始まりつつあります。
 コロナ前から病床機能再評価の議論はあり、将来の人口減少を見据えて病院のダウンサイズや急性期病床を減らす計画が安易に提案されます。病院も所謂企業体と考えれば収支バランスがその存続のためには重要ですが、今回、感染症パンデミックを経験したことにより、政策医療などのセーフティーネットを維持する重要性が再認識されたと思います。

当院がこの地域でどの領域をどこまで担当し、地域の他の医療機関とどの様に連携し、どの様な街づくりに貢献していくかを地域住民と考え、地域医療を県全体で見直す時期にきています。
地域の小規模病院では医師確保が容易でなく、都市圏への医師集中による地方の医師不足や大学病院からの医師派遣のあり方などの問題を解決するために、地域医療に携わる医師へのインセンティブも必要です。 公立・公的病院のみならず民間病院も含めた地域医療構想を地域住民や今後地域を支える若い世代も巻き込んで真剣に考える時期にきていると思います。
そして国や県が地域医療を維持するための具体的な方針を示すことが必要です。

 

令和3年9月1日

 国立病院機構指宿医療センター 院長
 鹿 島 克 郎


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